スリングショットの撃ち方
正しい射撃のスタイルとは？
利休以前の茶道は決められた所作に美しさを求めることにありました。
弓道も、剣道も、柔道も然り、道を辿るものは技術だけではなく心も磨くのです。
柔道の形は勿論、弓道における姿勢などもそうですね。
でも
スリングショットにおいて、それは重視されません。
広義の意味ではあるとも言えるかもしれませんが、それは現状では
「個人でやりたいならやってもいいと思うよ」程度のものです。
つうのは、国外ならまだしも国内にスリングショットは根付いておらず、少なくとも貴方の身近に師となる人間がいる事はほぼ無いと思います。
師弟文化や上下関係はまず育めません。
オマケに、ただでさえそういった文化がない西洋出身で、しかもフェンシング等と違って歴史も浅いもんですから……
貴方が「極東流スリングショット術○○派」とかの開眼を目指さない限りは、貴方のスタイルで貴方のやりやすいように
楽しんでできるスタイルがあれば、それで良いでしょう。
こうでなきゃダメ！といった決まったフォームなどはありませんで、そういった意味でスリングショットは今…茶道で言うなら利休以降の「わび茶」の状態にあると言えます。
（へうげもの読んだから間違いありません）
逆を言えば、今貴方が「万人に受け入れられ、尚且つ効果的なフォーム」を生み出せば、それがスタンダートになる可能性も秘めている…というワケですね。
スポーツシューティングとして可能性を見出している人には魅力的な要素かもしれません。
さて、上記の事を踏まえてこの項目では
「わざわざ説明される間でもないスリングショットのごく基礎的な撃ち方」
について説明しようと思います。
これらのほとんどはスリングショットの説明書に記載されているような事ばっかりですんで。
すでにスリングショットを手にして、何発か撃った方なら……さして読む必要は無いかと。
①弾の持ち方
いざ手にして撃てば、わざわざ説明する事も無いようなことですが。
物珍しさで挑戦したいという知人・友人に貸してみると、どうしても一発目は弾の持ち方で戸惑うようなので。
弾の持ち方
走り書き＆ヘタクソですんません…
左上：弾と弾うけ（以下、パッチと表記します）
右上：間違った持ち方
中央下：正しい持ち方
……間違っていると説明しておいてなんですが、もし貴方が「俺は右上のやり方がやりやすい」と感じたならば、それでも全然オッケーです。
あくまで一般的に推奨されているやり方に過ぎないので、間違ったから弾は飛ばないわけではありません。
ゴムの強さ次第で変わるので、参考までにどうぞ。
弾の掴み方ですが、これは下図のようにパッチ部分ごと、弾を包むようにして握るのがやりやすいと思います。
上図のように、弾を人差し指と親指で直接つまんで…というのは、力が入りにくく、弾がすべりやすいです。
②スリングショット持ち方
スリングショットに持ち方はあるのか？ あるらしいんです。
……といっても、自分は普通に握ったことしかありませんが。
自作、もしくは特殊な形状のスリングショットには、それに見合う持ち方があるらしいんで……これからソレを語りたいんですが、そうするとslingshots
of the worldさんの単なるコピペになってしまいますんで（汗
それは僕自身、そこまで特殊な形状のを扱ったことがないんで……持ち方を意識したことってないんですよね。
ですから、申し訳ないんですが興味ある方はリンクからslingshots of the worldさんに飛んで
メニューのInformationからHow to holdを参照していただければ……
③スリングショットの構え方
これも初めて挑戦した友人らが……と言う理由で載せますが、実際に撃てばすぐに理解できるような事です。
しつこいようですが、このやり方でないとダメ！ というわけではなく、あくまでメーカー推奨のやり方程度に受け取ってもらえれば。
まずはコチラ
顔、手、上腕の位置関係図です。
ちと手が上記の「間違った持ち方」になっていますが、これはいちいち別な手のモデルを作るのが面倒だったためです……ご容赦ご勘弁を！
はじめてスリングショットをさわる方は、多くこの持ち方をします。
というか、自分自身その一人でしたが……確かにY字型のパチンコって、こうやって構えるような気がしますよね。
サンダース社のスリングショットならば、パッケージに正しい構えを実戦しているモデルさんが大きくプリントされていますので、撃つ前にこのフォームじゃやりにくい（サンダース社のアメゴムは特に強力なので）事がわかると思われます。
その構えというのが
このように90度傾けた構え方です。
これだとゴムを大きく引ける上に、だいたいの方は頬のあたりでアンカーポイントが安定するので狙いがつけやすいでしょうし。
……他のメーカーのスリングショットが完全にこの限りであるかと問われれば、あまり自信はありませんが。
少なくともサンダース社のやり方としては正しい構え方かと。
本当は、各社の様々の形状であるスリングショットの撃ち方を検証したいのですが、自分もそれらを語れるほど数多のスリングショットを使いこなしてはいませんで……
とりあえず、手元にあるサンダース社製品でモデルを作ってみました。
で、このモデルだと右手（利き手）で引き、左手で固定……という作りですが。
「力が入りやすい右手（利き手）でグリップを握り、撃ったときの反動で手がブレないようにするのが正しい」
という話も聞いた事がありまして、一概にどっちが良いとは自分の口からは言えません……
もし、これらの情報に間違いがあったらご指摘下さい。
④スリングショットの狙い方
いよいよ本番、狙い方です。
スリングショットは銃と違って照準がありません、よって、己のカンと経験が物を言うんですが。
どう説明したものか……これが百発百中のそげキングの話ならタメになるってモノでしょう。
しかし、自分のような狙ったものも満足に射抜けない、そんな青二才が語っていいものでは……
なので、この項目では自分が見た・聞いた狙い方だけを掲載します。
・某通販サイトでの解説
引き絞ったパッチを頂角とする二等辺三角形のイメージです。
ストッパーの黒いゴムを結ぶ直線を底辺、それとのびたゴムの角度を底角とし
頂角を通りこの二等辺三角形を二分するような直線、をイメージして、それに沿うような弾道を……
とのことです。
んで
こっちはBarnett社のHow toです。
それぞれを意訳してみましょう
①スタンス
開いた両足に重心を置き、ターゲットに対して直角になるよう構えてください。
②リロード
A．袋の中心にペレットを置き、人差し指で押してください。
B．親指と薬指で袋を挟みこんで下さい。
C．人差し指を袋の側面へと移動し、親指と人差し指の第二関節で袋を持って下さい。
スリングショットの握り方と、引き方
握り方：正確な射撃のためには、撃つ前と撃った後で手首が一貫して同じ位置になければなりません。
「U」フレームが目標でハンドルを解消できるようにいつも伸びやかなグリップで撃ってください。
（↑訳が難しいです…）
スリングショットのセンターに腕が並ぶように、わずかに手首をねじってください。
下側のパワーバンドに余分なテンションがかかるときは、手首を曲げないでください。
そうすれば、弾をはなす時、あなたはスリングをねじる悪いクセを持つでしょう。
引き方：スリングショットを持つ腕をまっすぐにする間、目標直接に向かって左腕を広げてください。
スリングショットのハンドルと地面が水平になるよう持ってください。
そして、スムーズに深呼吸をしながら、袋を引いてください。
これを練習して滑らかなリズムでできるしょう試みて、そして、あなたなりのフォームを開発してください。
③アンカリング（アーチェリー用語で引いてきたストリング及び引き手を、顔の一定の位置に付けること。の意）
目標と、目と、袋の位置関係をいつも同じ位置に保ってください。
親指と指の関節があなたのほおのくぼみに沈められている状態で、引いている手を据えつけてください。
④狙い
アンカー方法(flg.4)を使用して、ぱちんこの最高歯は目標にほとんど持って来られるべきです。
各ショットに従って、正確な位置決めは少し変えるでしょう。
⑤リリース
ガタガタと揺れながら進まないで、指と親指の間で袋をちょっと滑らせてください。
⑥以上の動作を続けて下さい
スリングショットを持つ手を揺らさないで、しばらくその位置を保持してください。
…だ、そうです。
このコーナー、これ一つで全部事足りるってぐらいに詳しいんですが
英語なのがちょっと……
⑤撃つ！（の、謎）
いざ発射です、パッチから手を離せば弾は飛んで行きます。
この「パッチから手を離す」もけっこう奥が深い気がするんですよね自分。
しかし、いざこういう場になって、何がどう重要なのかを言葉にしようとすると、上手く言えませんが……
ただ、自分は何回か離す時のミスと思われる大暴投があって、しかも上記の図の通り、パッチを握る手は視界に入っておりませんで。
何がどうマズったのかは見えないんですよね……
もう一つ、サンダース社の箱の内側に、日本語表記で奇妙なことが書いてありました。
「パッチを離すと同時に、左手首を返すとより遠くまで飛びます」
！？
ど、どういう事だキバヤシ！？
左手を返す、というのは多分横に９０度傾けたスリングショットを、撃つ瞬間に手首を返し地面と垂直にする。
の意だと思いますが……これ本当でしょうか！？
もう一つ、狙いを定めるのがすごい難しいと思うんですが……
後日、追ってこの件も検証してみます。
